保育園や幼稚園では、たくさんの子どもたちが一緒に時間を過ごします。楽しい集団生活の反面、実は、他の子どもにウイルスや菌をうつしてしまうこともあります。入園後、お子さんがお熱をもらってしまうことが増えていくのは、そのためなんですね。
集団生活がはじまると増えていく感染症の中には重い病気も含まれますが、ワクチンで予防できるものもあります。
感染症からお子さんを守るために。
入園する前も、入園してからも、かかりつけの先生と一緒にワクチンチェックをしてみてください。

入園準備はできていますか?

入園までに必要なもの・こと(例)入園までに必要なもの・こと入園までに必要なもの・こと

集団生活を送る子どもたちにとって大切なワクチン

0~4歳の間に接種する主なワクチン一覧
ワクチン名称 標準的な接種回数 定期/任意
肺炎球菌結合型 4回 定期
5種混合
[または4種混合+ヒブワクチン]
4回 定期
BCG 1回 定期
麻しん・風しん 1回
[2回目は小学校入学前の1年間]
定期
日本脳炎 3回 定期
水ぼうそう 2回 定期
B型肝炎 3回 定期
ロタウイルス 2または3回 定期
インフルエンザ 毎年2回 任意
おたふくかぜ 1回
[2回目は小学校入学前の1年間]
任意

※ 2回のワクチンは生後24週まで、3回のワクチンは生後32週までに完了する。上記は日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールを参考に作成したものです[2024年4月現在]。
接種するワクチンの種類や接種回数等は、接種開始時期、地域やお子さんの状況により異なる場合があります。接種の詳細についてはかかりつけ医にご相談ください。

保育園・幼稚園への入園前に、お子さんの年齢にあわせてワクチンが終了しているかご確認ください。
また、集団生活をしていてもワクチンのことをお忘れなく。
お早めにかかりつけ医にご相談ください。その際には母子健康手帳をお忘れなく。

入園準備に大切なワクチン Q&A

  • Q. 入園してから熱を出すことが多くなるのは、どうしてだろう?

    A. 集団生活に入ると子どもたちが一緒に時間を過ごすため、菌やウイルスなどの病原体をうつしあうこともあります。
    入園後、お子さんがお熱をもらってしまう事があるのは、そのためなんですね。実際に、たとえば肺炎球菌による重い病気[髄膜炎や菌血症など]にかかるお子さんの数のピークは、集団生活が始まる春にあることが報告されています。肺炎球菌による重い病気の月別の発症数【5歳未満】 集団生活がはじまると増えていく感染症の中には重い病気も含まれていますが、ワクチン接種で予防できるものもあります。
    感染症からお子さんを守るために、入園する前も入園してからも、かかりつけの先生と一緒にワクチンチェックをしてみて下さい。

  • Q. 同じ種類のワクチンを複数回接種しなきゃいけないのはなぜ?

    A. 免疫が未発達な子どもたちには、決められたタイミングで決められた回数のワクチンを接種することで、初めて長く続く免疫力をつけることができます。
    特に追加接種は十分な免疫力をつけるためにとても大切です。忘れずに接種しましょう。忘れていませんか?大切な追加接種

  • Q. いつまでワクチンチェックは必要なの?

    A. 近年、ワクチンの制度や種類は目まぐるしく変化しています。お子さんが大きくなったから、もうワクチンを接種しなくて大丈夫と思っても、定期的に母子手帳を開いて、かかりつけの先生に相談してみてください。

監修:医療社団法人 自然堂 峯小児科院長・理事長 峯 眞人 先生

2024年9月作成 PRV45O003A